◆約500人の新入社員が回答

産業能率大学では、新入社員の意識や将来の目標などに関するアンケートを実施し、「2010年度 新入社員の会社生活調査」として発表しました。
この調査は、1990年から実施されているもので、今年度は151社515人を対象に実施し、505人(男性360人、女性145人)から有効回答を得て集計されています。
 
◆将来の展望について
今年度の新入社員については、将来の進路として「管理職として部下を動かし、部門の業績向上の指揮を執る」という「管理職志向」の人が44.3%となり、「役職には就かず、担当業務エキスパートとして成果を上げる」という「専門職志向」の人の44.0%を初めて上回ったそうです。一方、「独立志向」は不人気で、過去最低の8.7%にとどまったそうです。
また、「終身雇用制度を望むか」という質問では、「望む」人が71.1%で、過去最高だった前年度より2.4ポイント減少しました。「転職は挫折」と考える傾向が高いようです。
 
◆「理想の年収」と「現実予想の年収」
35歳時点での理想の年収については、過去最低となった前年度の731万円をさらに下回り、723万円となりました。この質問は2000年度の調査から続いていますが、その年と比較すると「1,000万円以上」の回答が大幅に減り、「600万円」という回答が大幅に増加しています。
また、現実を予想した年収も586万円で過去最低となっています。
 
◆企業側としてどう考えるか
この調査結果を見てみると、今年度の新入社員は、勤め人として「ふつうの道」から外れることを不安視する傾向にあるようです。独立は考えず、同じ会社に長期勤務して、管理職を目指し、年収についても無難な金額を望んでいます。

会社側として考えると、長期安定志向の社員というのは、中長期的な視点で見れば「人材育成ができる」という利点もあるのではないでしょうか。